夏休みになると、外遊びの機会も増えますね。
特に虫取りが好きな子供たちは、虫かごを持って林や草むらを走りまわります。
そんなときに注意したい「危険な虫」との接触。
刺されたりすると、かゆみや痛みで腫れあがったりしますし、場合によっては感染症を媒介することも。
気を付けたい虫の危険な特性や、接触時の対処法をつづります。
また、外遊びの服装や装備も、あわせてつづります。
夏に気を付けるべき虫
夏に気を付けるべき虫を挙げています。
身近な蚊から、少し前に話題になったヒアリやセアカゴケグモなども注意が必要ですよね。
- ヒトスジシマカ
- ブヨ
- スズメバチ
- アブ
- ケムシ
- ムカデ
- マダニ
- ヒアリ
- セアカゴケグモ
虫の特性と接触時の対処法
それぞれの虫の特性と、接触時の対処法をつづります。
ヒトスジシマカ
一般的には「やぶ蚊」と呼ばれています。
背中に一本の白い線があり、5月~10月にかけて湿度の高い雑木林、竹林、藪、公園などで活動する3~5ミリほどの蚊。
主に日中に活動し吸血、刺されると皮膚にかゆみと腫れが起きます。
まれにデング熱などの感染症を媒介することもあり、注意が必要です。
対処法
刺された箇所は、虫刺され薬などを塗布しておきましょう。
掻きこわすと化膿する場合もありますので、早めの薬を塗るのが肝心です。
また繁殖を防ぐには、繁殖場所になる雨水のたまるような環境を、放置しないようにしましょう。
たとえば、タイヤに溜まった水、ペットや鉢植えの水、雨水のたまる容器などです。
ブヨ
体長3~5ミリほどで黒く丸い体に透明な羽を持っており、関東ではブヨ、関西ではブトとも呼ばれています。
3月~9月にかけて朝夕の涼しい時間帯に、川や渓流などの草むらで活動します。
ブヨは幼虫が清流で孵化するため、山奥の川のあるキャンプ場などで多くの被害があります。
メスのみが吸血し、皮膚をかみ切るため、痛みをともないます。
そのときに毒素を注入するため、患部が赤く腫れあがり激しいかゆみやズキズキした痛みがでます。
場合によっては、発熱が1~2週間ほど続くこともあります。
対処法
かまれた患部には小さな出血点が残っているので、かまれたらすぐに爪などを立てて毒を絞りだすこと。
かまれてすぐの絞り出しは有効ですが、決して口で毒を吸い出さないようにしてください。
また、毒抜き専用の「ポイズンリムーバー」が市販されていますので、備えておくと安心ですね。
スズメバチ
攻撃性の強い大型のハチ(体長18~25ミリ)で、家の軒先や樹木の枝、崖などに巣を作ります。
夏から秋にかけて攻撃性が高まる時期なので、反応しやすい黒の服や香水などは控えた方がいいでしょう。
対処法
刺された場合は、安静にし患部を冷やして経過をみます。
意識障害などがみられたら、すぐに救急車の手配をしてください。
アブ
体長は7~13ミリほどで、見た目はハチに似ています。
6月~9月にかけて森林や川、沼や湿地といった水辺付近で、昼間に活動する昼行性です。
対処法
アブはブヨ同様に、皮膚をかみ切るように刺すため、痛みとともに強いかゆみで腫れにあがります。
習性としては、ハチと同じく強い香りや黒い色に強く反応します。
下半身の足首、スネを狙って刺すため、長そで長ズボンと靴下は必須です。
ケムシ
桜や椿、サザンカなど市街地に植えられた木にみられ、春から夏にかけて活発に活動します。
対処法
刺されると、かゆみをともなう赤いブツブツが多く発症し、アレルギー反応で発疹が広がる場合があります。
ケムシが触れた直後でしたら、粘着テープで毒針毛を取り除きます。
石けんを良く泡立てて、いきおいよく流水で流したあと、皮膚科を受診してください。
ムカデ
雑木林や畑など湿気の多いところを好み、体長は8~15cmほど。
ゴキブリを捕食するため、餌を求めて人家に侵入することも。
対処法
刺されると、咬むときに出す毒素の液が皮膚に注入されるため、激痛をともないます。
安静にして、患部を冷やし経過をみましょう。
マダニ
ダニの中でも大型で、野生動物の体に寄生し吸血する、体長3~13ミリ。
10~11月が本格的な活動の時期になり、野山や庭、公園など身近な場所で生息しています。
対処法
吸血すると、皮膚に張り付いたまま数日から1週間ほど、吸血し続けます。
無理に引き抜こうとすると、頭の一部が皮膚に残ってしまうため、自己処理は禁物です。
病院などで処置してもらいましょう。
ヒアリ
出典:環境省
体長は2~6ミリほどの小さいアリです。
赤茶色で南米原産の毒針をもっていて、攻撃性が強いです。
2017年に尼崎市や神戸港で初めて確認され、大きなニュースにもなりました。
比較的、開けた場所(公園や農耕地)に巣を作ります。
対処法
刺されると焼けるような激しい痛みが生じ、水泡状に腫れあがるのが特徴です。
強いかゆみや息苦しさの症状がみられたら、すぐに救急車を呼びましょう。(重症化するおそれがあるため)
また、駆除に殺虫剤などを使用したくなりますが、安易な殺虫剤の使用が在来種のアリまでも駆除することになってしまう恐れも。
在来種の駆除が、外来種であるヒアリを定着させてしまう可能性もあるので、注意が必要です。
セアカゴケグモ
出典:毎日新聞
全体が黒く、腹部の背面に赤色の縦条があるオーストラリア原産の外来種。
メスの体長は10ミリ、オスは5ミリほどで、メスの方が大きいです。
1995年に大阪府で初めて確認されましたが、主に駐車場、人工物の側溝の内側などに巣を作ります。
対処法
咬まれると針で刺したような痛みが出て、患部の周りが腫れあがります。
傷口をよく水で洗って患部を冷やし、安静にして経過をみましょう。
痛みが強くなってきて、発汗や発熱、おう吐などの症状が出たら、早めに医療機関に受診を。
外遊び時の装備
子供などは楽しいと、雑木林や草むらなどを夢中で駆け回りますよね。
そこで気になるのは、虫にさされない対策!
虫除けの機能がついた衣類も販売されているので、上手に活用してみてもいいですよね。
では、外遊びの服装と装備など、気を付けることをみていきましょう。
- 薄着は避ける。
- 半袖の上に、長袖シャツなど重ね着を基本にする。(体温調節できるため)
- 防虫スプレーをする。(長袖の上からかけても効果的)
- 首などにかける虫除けも効果あり。
- 刺された場合の塗り薬を常備。
- 黒い帽子はかぶらない。(ハチなどは黒色に近づく)
- 虫除け機能がある衣類などもあるので、活用する
まとめ
1 夏に気を付けるべき虫
2 虫の特性と接触時の対処法
3 外遊び時の装備
を見てきました。
虫たちも活発になり、接触が増える夏。
楽しい夏休みを、安全に過ごしたいですね!
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